謝罪の流儀、謝罪力

謝罪(しゃざい、英語: Apology)
自らの非を認め、相手に許しを請う行為である。

 

禊(みそぎ)

罪や穢れを落とし自らを清らかにすることを目的とした、神道における水浴行為である。不浄を取り除く行為である祓(はらえ)の一種とされる。

 

Reference

経営の神様・松下幸之助 その「奥の手」は謝罪だった: 日本経済新聞

企業を取り巻くステークホルダーが多様化している。
一人ひとりの市民に加え、その集合体である世間や社会も顧客の有力な候補だ。
主体性を持ち、謙虚に構え、先行きを思い描いて動く。そして、世の中の怒りをも味方にし、周囲との連携を深め、困難を乗り越えていく。
そんな「謝罪力」が問われる時代がやってくる。

日経ビジネスでは15年以降、年末に「謝罪の流儀」を特集してきた。その目的は一年を振り返る、ということだけではない。
不祥事や失敗と無縁な企業などない。それらが発覚したときにどう振る舞うか、謝罪には企業の生き方がにじんでいると考えているためだ。

 

 経営学者のピーター・ドラッカー
「企業の目的は顧客の創造だ」
企業にとって最も重要なのはいかに存続していくかで、その礎となるのが顧客。利益を得るというのも、存続のための一条件にすぎない。

 

松下幸之助
基本には先行きを思い描いて行動することがある。謝罪において「誰に何を謝るのか」を明確にすることが重要なのは周知だが、それは生き方や仕事において、謝罪がどのような意味を持つかを把握することと同意だ。

「問題が起こった際には、他人のせいだと考える前に、まず自分のせいではないかと一度考え直してみることが大切だ」
社会からの不信が募るような事象に直面したとき、まず企業に求められるのは、それを自分事として捉える主体性だ。信頼を取り戻すには、自らが覚悟を決める必要がある。

「謙虚さを失った確信はもう確信とはいえず、慢心になってしまう」
世の中と謙虚に向き合うことも重要な心構えとなる。相手の視点で物事を見る余裕を持ち、都合の悪いことも隠そうとしないこと。
時代の流れが速まり、各社、各人にとっての「世間」が広がる中、自分がコントロールできない領域が増えていることを忘れてはならない。

  

吉本興業リスク管理を一手に引き受け「謝罪マスター」の異名を取る竹中功

謝罪に臨む基本姿勢を2つの言葉で表現する。
「怒り(イカリ)を理解(リカイ)に」、そして「謝罪にマカロンは似合わない」
「謝罪に勝ち戦などない」と強調する。
「人々の怒りを理解へ、そして応援へと変えることはできる」
その秘訣は複雑なものではなく「二度と迷惑をかけないことを丁寧に伝えること」だ。
謝罪はそれをしたら終わり、というゴールではなく、そこからみそぎが始まるのだ。
もちろん人のことだから、心情は大事だ。
「どれだけ真摯に謝ってもピアス一つで台無しになる」

 

謝罪の手土産の定番はようかんとされる:日経ビジネスの読者アンケート(有効回答数380人)
ようかん:全体の3割弱
カロン:全体の1割弱・・・「軽量なので相手に軽い気持ちを与える」「カラフルすぎて楽しい=浮ついたイメージがある」といった回答があった。
多数意見・・・「手土産は不要」「小手先に惑わされるべきではない」「菓子の種類は関係ない」