肝臓:liver

 
【肝臓に負担】薬・サプリの飲み過ぎも原因に 肝臓にいい食べ物「梅干し」がおすすめ
 
漢方薬サプリメントなども、肝臓にダメージを与えることがあるので、むやみに飲むのは危険です。
肝臓は、代謝・解毒・排泄に重要な働きをする臓器です
体に入った異物(有害物質)は、肝臓に多いシトクロムP450という酵素によって代謝され、水溶性に変換されたのち、尿や便、汗といっしょに体の外へ排出されます
体に入った物は、ほぼすべてが、いったん肝臓を通り、この代謝経路によって無毒化されるのです
異物がたくさん入ると、肝臓はその分、多く働かなくてはなりません。そうして負担が積み重なると、肝機能の低下や肝障害へとつながります
《肝臓に負担をかける主なもの》
❶薬の飲み過ぎ
あらゆる薬が肝臓の負担になるので、減らせる薬はないか、医師や薬剤師に相談する。
〈薬剤性肝障害を起こしやすい薬〉
■抗菌薬(抗生物質) ■解熱・鎮痛剤 ■中枢神経作用薬 ■抗ガン剤
食品添加物の多い加工食品
食品添加物(保存料、着色料、乳化剤、ph調整剤など)の表示の多い食品はできるだけ控える。
❸ペットボトル飲料
❹農薬を使った野菜
❺過度の飲酒、食べ過ぎ
 
肝臓を元気にする食べ物としては、特に「梅干し」がお勧めです
梅干しの酸っぱさは、唾液をはじめとする消化液の分泌を促し、食べ物をしっかり消化して、不要なものを排泄することに役立ちます
梅干しには、腸の細胞の栄養源となる短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸など)が多く含まれるため、腸の粘膜を修復し、大腸の働きをよくする効果もあります
短鎖脂肪酸によって腸内環境がよくなると、リラックス作用のある脳内ホルモンも増えます。イライラを解消することは、肝臓の負担を減らすことにつながります
さらに、梅干しはビタミン・ミネラルも豊富。これらは肝臓の代謝機能を助けるほか、血圧を下げたり、脂肪を燃焼したり、血液をサラサラにしたりする効果もあります。梅干しを万能薬として利用すれば、減薬できる可能性も高まるでしょう
C型肝炎脂肪肝の患者さんに、3ヵ月間、梅肉エキス(梅肉を煮詰めた物)を飲んでもらったら、肝臓の障害を示すASTとALT(GPT)の数値が改善したという研究結果も報告されています
梅干しは低塩で大きめの物を、朝昼晩の食前にとるとよいでしょう。梅肉エキスや梅酢を料理に使ったり、飲み物に少量加えたりしてとるのも効果的です
そのほか、ゴーヤやシュンギクアロエなどの苦みのある食べ物は、胆汁の分泌を促し、肝臓を保護するのに役立ちます。ときどき料理に加えるといいでしょう
 
《肝臓を元気にする食べ物》
■食物繊維の多い食品
大麦、野菜、豆類、海藻類、キノコ類など
■発酵食品
納豆、みそ汁、ぬか漬けなど
■梅干し
低塩で大きめの物を、朝昼晩の食前にとる梅肉エキスや梅酢を少量とるのもお勧め
■苦みのある食品
ゴーヤ、シュンギクアロエなど
 
 
それ「肝機能低下」の症状かも!肝臓と疲れのつながりについて

肝臓の役割

肝臓は右わき腹の肋骨内側にあり、人間の体の中で一番大きな臓器です。
成人の肝臓重量は約1.2~1.5kgといわれ、肝臓の一部が傷ついても、他の部分でカバーすることができるとても強い臓器でもあります。*
生命活動を行うのに不可欠な働きをする肝臓の機能を把握しておきましょう。
代謝機能
食事から摂取した栄養を、体内で必要なエネルギーに変える機能
② 解毒作用
アルコール、アンモニア、薬など体にとって有害な物質をろ過し無害化する
③ エネルギーの貯蔵
脳に必要なエネルギー(グルコース)をいつでも供給できるように貯蔵
④ 胆汁の生成
消化酵素を作り、血中のコレステロール値を調整。脂質の消化吸収を助ける
* 出典:厚生労働省、知って、肝炎

疲労との関係は?

肝臓が疲れていると、どんなことが起きるでしょう?
本来解毒されるはずの老廃物は、ろ過できなくなるためそのまま体内に残ります。エネルギーとして代謝しきれなかった栄養は中性脂肪となり蓄積されます
体にとって不要なものがどんどんたまっていってしまうことに加え、エネルギーが作れなくなってしまうことで、体を動かすことがますますつらくなってしまうでしょう。
なかなか疲れが抜けないな…というときは体の中で肝臓がSOSを出しているのかもしれません
 
主な症状
急性肝炎
感冒性症状(発熱・咽頭痛・頭痛)などが見られる
・黄疸や褐色尿の出現
・食欲不振・全身倦怠感・嘔吐・嘔気
慢性肝炎
・肝硬変が発見されるまで診断されないことが多い
・倦怠感、食欲不振、疲労
・黄疸は稀にみられる
 
Reference